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   2023年2月 冬の鳥

                写真・文:藤岡清子さん
@ タゲリ 全長32p
     

冬鳥。ほぼキジバトと同大。
美しい虹色の翼とちょんまげのような冠羽が目立つ大型のチドリの仲間。オスメス同色。
平塚のたんぼをあちこち歩き回り、やっと出会えたタゲリは8羽くらいで行動していた。冬の農耕地の中を獲物探しが忙しく、何かに驚くと一斉に飛び立ってしまう。美しさと愛嬌を合わせ持つ人気の冬鳥であるが警戒心が強い。
晩秋稲刈りが終わったころ飛来して来て春までには繁殖地の中国に去る。
ツグミと同様 千鳥足が得意。数歩歩んでは立ち止まる動きをしながら食べ物を探す。なき声は「ミャー」「ミュー」「ビュイー」などと猫のような声で飛ぶ前に鳴く。

2022年12月6日 平塚豊田方面にて撮影。

A ホシハジロ(オス )全長45p
       

冬鳥。赤い頭がトレードマークのカモ。虹彩も赤い体は灰色で黒褐色の細かい縞模様。オスの虹彩は赤くよく目立つ、メスの虹彩は暗色。
散在が池には絶えずオスメス10羽以上が泳いでいた。人間が見ていると集団で近づいてくる。 
全国に飛来して春までには去っていく。オシドリと仲良く泳いでいるところを見かけた。

1月15日 鎌倉散在が池にて撮影。

B コゲラ 全長15p


留鳥。背は黒褐色で白い模様がある。
日本のキツツキでは最も小型でスズメくらいの大きさ。木に垂直に止まり自由に木の幹を歩くことができるのはキツツキの仲間特有の習性。
「ギイー」という鳴き声でコゲラを確認することが出来る。
早春につがいになって枯れ枝に巣穴を開けて繁殖することがある。池の周りの桜の木が好きである。

1月15日 鎌倉散在が池周辺にて撮影。

C アオゲラ(メス) 全長29p

留鳥。名の「アオ」は緑色のことで上面の落ち着いた色合いの緑系の羽色から名付けられた。
平地林、山地林に生息し公園の林でも見られる。
鎌倉稱名寺の周りの森で「ビョービョービョー」と良く通る声がした。木をつつきながら中に潜む昆虫の動く音を聞き取っているといわれる。観察していると長い舌を使って捕食していた。
図鑑によると昆虫などは舌でからめとることが出来る、アリが好物で木のなかの巣を襲って食べることもあるそうだ。写真のアオゲラは頭頂から後頭のみ赤いのでメス。オスのアオゲラは額から後頭まで赤い。

1月15日 鎌倉稱名寺にて撮影。

D カワアイサ 全長65p
  メス(左)オス(右)

          
  

冬鳥。 広くて長い酒匂川へ出かけた。あちこちでカワアイサが泳いでいた。多いところでは10羽の群れで餌を食べていたが、突然何かに驚くと一斉に飛び立って別の場所へ移動してしまった。
また別の場所では数羽で行動してもぐったり、動きが活発であった。
オスは嘴が赤く頭部は黒くて緑色の光沢があり、冠羽はない。メスはくびの上部から頭部は茶褐色で後頭に短い冠羽がある。
オスメスとも嘴の先端はかぎ状に曲がっている。

1月17日 酒匂川にて撮影。

E ジョウビタキ(メス) 
  全長14p スズメと同大


冬鳥として全国に飛来する。しかし積雪の多い場所には少ない。
農耕地、公園など開けた環境を好み住宅地でもよく見かける。「ヒッ ヒッ ヒッ ヒッ」の鳴き声がして庭木に止まっているのを見た。
写真のジョウビタキはメスであるので頭部から体上面が褐色で上尾筒は橙色。翼は茶褐色で白斑がある。
ハナミズキやピラカンサの樹木の果実をよく食べる。昆虫類やクモなどを捕食する。

2月7日 県立座間谷戸山公園にて撮影。

F マガモ(オス) 全長59p

冬鳥。
日中は水面上で休息して夕暮れに飛び立ち採食場に行く。水田や浅い水辺などで落穂や青草、根、イネ科の種子などを採食する。
大声で「グワーッ」「グェ グェ」などと鳴く。
中央尾羽は上にカールしている。嘴は黄色で先端が黒い。くびから上は緑色光沢のある黒色で白い首輪がある。「青首」という俗称がある。
10月ごろ飛来して春までには去っていく。

2月7日 県立座間谷戸山公園にて撮影。

G エナガ 全長14cm 

留鳥または漂鳥。
スズメと同大だが尾羽が長く体はずーと小さい。
平地から山地の明るい林や市街地の木の多い公園など群れを作って飛び回っている。
オスメス同色。肩羽にはピンク色みがあり、翼は黒、顔から下面は白く下腹部にピンク色みがある。尾羽は黒く外側は白い。丸くて小さい体に長めの尾羽。 
一年を通して「ジュりりり」または「チりりり」等と鳴く。鳴きながら動き回る樹木の枝先で小さな昆虫類やクモ類、木の実など食べる。

2月7日 県立座間谷戸山公園にて撮影。

H イカル 全長23p
 

留鳥または漂鳥。
澄んだ声と黄色い大きな嘴が特徴のアトリの仲間。
この太い嘴で硬い種子を砕いて食べる。
アップダウンのきつい座間谷戸山公園を歩いていたらきれいな声で「キーコーキー」とのさえずりが聞こえた。よく聞いていると「お菊二十四」とも聞き取れる。有名な聞きなしである。美しい響きでひと時の喜びを感じた次第である。
オスメス同色で頭部から顎にかけて濃紺で光沢がある。嘴は黄色で虹彩は赤褐色、体上面と下面は灰色。翼は 黒く光沢のある青い部分がある。

2月7日 県立座間谷戸山公園にて撮影。

I ツグミ 全長24p


冬鳥。
平地から山地の林、農耕地、草地、市街地等に生息。 
オスメスほぼ同色。しかし色の濃さなどは個体差が激しい。
両脚跳びで歩いて胸を反らし、また歩いては反らす動作を繰り返しながら食べ物を探す。
飛び立つときや飛行中に「クワッ クワッ」と鳴く。
冬は林間、春になると開けた環境で行動する傾向がある。渡る時は群れになる。

2月7日 県立座間谷戸山公園にて撮影。

  
     


    



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